スーパーSP工法

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スーパーSP工法

スクイズ工法

SAAR工法

特徴・品質・性能基準

■はじめに

〔スーパースクイズピン〕(略称スーパーSP)は、モルタルやタイルの浮き補修用として開発された注入口付アンカーピンです。 スーパーSPは機械的にコンクリートとモルタルやタイルを固定(釘打ちと同じ原理)し、しかもエポキシ樹脂の注入ができる注入口付アンカーピンです。 建物の老朽化により、外壁モルタル層又はタイルにひびわれが生じたり、構造体コンクリートから剥離した場合、従来は、エポキシ樹脂接着剤を浮きの間隙に圧力注入し、全ネジピンを挿入する補修工法が採用されてきましたが、注入圧力でモルタルやタイルが余計に浮いたり(共浮き)、目的の場所に正しく注入されなかったり、接着強度が出なかったりと、確実性、安全性に問題がありました。

スーパーSPは、これら使用上の問題点を解決しました。 アンカーピン先端の開脚によりモルタル層やタイルを機械的に固定するため、高い圧力の注入でも共浮きの発生がなく、又注入圧力による目詰まりも防止することができるからです。 スーパーSPを使用しますと1m2当たりの施工本数を少なく、しかも安全性は高くなります。ちなみに建設省の仕様書では、注入口付アンカーピンの場合、9本/m2(全ネジピン使用の場合、16本/m2)が標準となっています。

■特徴

●浮いているタイル及びモルタルをメカニカルに固定。(釘打ちと同じ)
●注入孔を兼ねたアンカーピンのため、孔開けの数が少なくてすむ。
●共浮きの発生がなく1孔より確実に浮き代に広く注入が可能。
●ステンレス製(SUS304)のため錆発生の心配がなく、剪断耐力にも優れている。
●軽い打力で打ち込める。
●アンカーピン施工後すぐに注入が可能。
●モルタルやタイルの動きに対する追従性に優れている。
●ウエスパッキンが不要。

■注入口付アンカーピンの品質・性能基準

試験項目 テーパー型 段付型
引き抜き試験 1,500N/本以上※ 1,500N/本以上※
モルタル部からの
頭抜け試験
1,000N/本以上※ 1,000N/本以上※
注入口付アンカーピンの
せん断試験
3,000N/本以上※ 3,000N/本以上※
漏れ性能試験 漏れのないこと 漏れのないこと

※:荷重

・(独)建築研究所、日本建築仕上学会:「注入口付アンカーピン品質・性能基準」(2012年版)